新人スタッフインタビュー(2021)

2020年

広島大学病院薬剤部(以下,当部)では,2020年度に9名の新人を迎えました。就職して1年が経過した彼らにインタビューしてみました。

① 当部を就職先として選んだ理由は?

中村:しっかりとした教育システムが構築されていることに魅力を感じたからです。また当部が掲げる「患者さん・他職種から信頼される実践能力の高いジェネラリストを育てる」を通じて、まずはジェネラリストになるということに共感し、数多くの科を有した広島大学病院(当院)を希望しました。

吉岡:当部で実施した実務実習において、がん専門薬剤師の先生が患者さんからも医療スタッフからも信頼されている姿に憧れを感じました。私もがん専門薬剤師の資格を取りたいと思い、研修施設である当院を希望しました。また幅広い症例が勉強でき、スキルアップに繋がると思いました。

三好:当部には、がん専門薬剤師等の専門資格を持つ先輩方や、心不全センターなどの様々な分野でプロフェッショナルとして活躍されている先輩方がいらっしゃいます。私もいずれはそのような薬剤師になりたいと考えたからです。

② 当部の特徴を教えてください。

天野:やはり新入部職員業務ローテーションがあることです。薬剤師になったばかりでなにも分からない状態の私たちが何を学ぶべきなのか、どんな仕事があるのかを知ることができます。また部員が多く、様々な仕事をそれぞれ担っているため刺激をたくさんもらえる場所です。和気あいあいとしていていながらも、メリハリのある職場であると感じています。

二井屋田:病棟業務に力を入れているところです。すべての病棟に薬剤師が配置されており、病床当たりの薬剤管理指導件数は全国でもトップクラスです。さらに救急集中治療病棟や手術室にも薬剤師が専従で配置されており、医療チームの一員として薬物治療に大きく貢献しています。

山田:大学病院として臨床業務だけでなく研究にも力を入れており、業務と研究を両立されています。さらに、がん専門薬剤師やHIV感染症専門薬剤師など様々な認定・専門薬剤師の研修施設であり、自身のスキルアップに恵まれた環境が整っています。

 

 

 

 

 

③ 当院には様々な医療チームがありますが、現在興味がある分野・チームはありますか?
(緩和ケアチーム、がんチームなど)

谷下:私は、患者さんの薬物血中濃度を測定・評価・解析・投与設計(TDM:薬物血中濃度モニタリング)を行う薬効解析室を担当しています。業務の中で抗MRSA薬の投与設計に携わることが多くなり、感染症や抗菌薬といったことに興味を持ち始めています。感染制御チームや抗菌薬適正使用支援チームといった感染症に関わるチームに入りたいと思っています。

三好:栄養サポートチームと緩和ケアチームです。実務実習における体験や、就活中に先輩のお話をきいて、興味を持ちました。私も患者さんのQOL向上のために薬剤師として関わりたいと感じています。

 

 

 

 

 

④ やってみたいことや、取得したいと考えている資格はありますか?

中村:薬剤師として患者さんの痛みや精神的なつらさを和らげる手助けができたらと思います。それらの経験を積んで将来緩和ケア関連の資格取得につながればよいと考えています。

高城:糖尿病に興味があります。将来的には入院患者さんだけでなく外来患者さんもサポートしたいので、薬剤師外来ができるようなスキルを身につけたいと思っています。

天野:今は興味のある分野を探しつつ業務に向き合っているところです。将来は病棟業務を通じて、患者さんを薬物治療の面から支援し、また様々な医療スタッフに信頼されるような薬剤師になりたいと思っています。

 

 

 

⑤ 学会発表や大学院への進学等について考えていますか?

二井屋田:1年目の秋に学会に出席できる機会をいただき、将来学会発表を行いたいと考えています。いまは、日々の業務の中で研究につながるようなテーマを模索し、先輩に相談しているところです。

吉岡:先輩のサポートを受け、がん薬物療法に関する研究を始めました。将来は研究成果を学会で発表したいと考えています。まずは様々な学会に参加して学会発表の雰囲気を体感したいです。

山田:現在大学院に通い、博士号の取得を目指しています。当部には私と同じ社会人大学院生やすでに社会人大学院生にて学位を取得された先生もいらっしゃいます。業務と研究の両立に悩んだ際は相談に乗ってくださり、とても助かっています。

⑥ 新入部職員業務ローテーションを実際に経験してみてどうですか?

齋藤:複数の部署をローテーションするため病院薬剤師としての広い知識と技能を習得しやすいと思います。各部署で実習生に講義をする機会をいただき、人に教えることでさらに理解が深まったと実感しています。

中村:業務内容が週ごとに変わり慣れるまで大変でしたが、薬剤部全体の仕事の流れを把握することができました。病院薬剤師の仕事は多岐にわたって行われており、専門的な知識が求められることが分かりました。

三好:各部署で扱う薬剤が違うため、業務を通じて知識の幅が広がったと感じました。複数の部署を経験できることは病院で働くことの醍醐味だと思います。

⑦ 新入部職員に向けた勉強会を開催していますが、受けてみてどうですか?

中村:業務中に疑問に思った処方内容の解説や、患者さんにお薬をお渡しする際に説明すべき内容などを詳しく教えていただきとても勉強になりました。今後は学んだ内容をアウトプットして、薬についてより分かりやすい説明ができるようになりたいです。

天野:勉強会では薬剤の用法用量等、現場で使える知識を教えていただきました。その内容は業務に生かせていると感じていますし、もっと自分のものになるように勉強を続けないといけないなと思いました。多くのことを学ぶ機会を与えていただいて感謝しています。

山田:学生時代の勉強と違い、より詳しく実践的な内容を学ぶことができました。指導してくださる先輩方もわかりやすく教えてくださいました。また、自身の勉強不足を痛感することも多くあり、自ら進んで勉強するきっかけになりました。

 

 

⑧ メンター制度を受けてみてどうですか?気軽に相談できましたか?

中村:今年はコロナ禍ということもあり、広く先輩方と交流する機会はありませんでした。そのため、仕事のことで悩んだ際に何でも相談できるメンターの先生の存在は大変頼もしかったです。頂いたアドバイスから業務の改善点も考えることが出来ました。

天野:週1回のペースで面談をしていただいたため、その週に何があったか、悩んでいることや話したいことを思ったときにすぐ話すことができました。新社会人となって環境がガラッと変わり、知らないうちにストレスがたまることが必ずでてくると思います。業務以外で話せる先輩がいることがとても心の支えになり、新人の大切な1年間を問題なく過ごすことができました。本当に感謝しています。

山田:メンターの先生が気軽に相談しやすい雰囲気を作ってくださり、業務のことだけでなくプライベートなことも相談することができました。また、メンターの先生がこれまで働いてきて体験したことや、心がけていることなどを教えてくださり、自分自身の成長にもつながりました。

⑨ 先輩薬剤師の印象はどうですか?

中村:どの先生も勉強熱心で、業務の忙しい時でも手を止めて分からないことを説明して下さいます。身近に目標とすべき先生方が沢山いらっしゃるので、良いところを見習い私も貢献できるようになりたいです。

天野:業務で忙しいときも1年目の私たちを常に気にかけてくださり、とても頼りになる存在です。たまには雑談をして先輩方の新たな一面がみえて楽しいです。また研究に熱心な先輩も多く、その姿勢は見習っていきたいと思います。

山田:明るくテキパキと業務をこなしており、とても尊敬しています。また、私たちが入職した直後は、すこしでも薬剤部に慣れることができるように気遣ってくださりとても助かりました。一方で、時には厳しく指導してくださることもあり、そのメリハリのついた姿にあこがれます。

 

⑩ 入職後に病院薬剤師業務について印象の変化はありましたか?

山田:医師や看護師からとても頼られていると思いました。また、メインとなる診療科だけでなく幅広い範囲の知識が必要であり、まずは薬剤師としてジェネラリストになることが求められていると感じました。

三好:調製剤室の薬剤師も病棟業務を兼任するなど、どこの部署の薬剤師も病棟業務ができることが求められていると感じました。処方箋だけでなく、患者をトータルで見ることができるようになりたいと思います。

二井屋田:想像していたより薬剤師がチーム医療に加わっていると思いました。毎日カルテを確認するなど、丁寧な業務が行われていると思います。

⑪ 夜勤業務や休日日勤業務について。業務に入る前に十分に準備してのぞめましたか?

谷下:新入部職員業務ローテーションにて事前に業務について経験や学習することができるので、不安なく臨めました。分からない点は周囲の先生やメンターの先生にも聞きましたし、初めての休日日勤時には一緒に勤務していた先生方が優しく教えてくださいました。

吉岡:業務の流れや不安なことをメンターの先生と再確認したことで自信につながりました。また同期と日夜勤業務の感想を共有したことも良かったと感じています。

中村:マニュアルや先輩からのお話で業務の流れを確認して臨みましたが、最初はやはり緊張しました。特に夜勤では1人で病院に残る心細さで押しつぶされそうでしたが、同期からの差し入れで心が和みました。

 

 

⑫ 休日はどのように過ごしていますか?

天野:この1年はドラマ鑑賞をしたり、友人と電話したりしておうち時間を過ごしていました。たまには自転車で少し遠くに出かけて気分転換をすることもあります。最近のマイブームは常備菜を作ることで、健康にも気をつけるようにしています。

齋藤:趣味や家族の時間を過ごしたり、オンラインで友人と会ったりしています。

中村:映画を観たりショッピングをしています。オンとオフの切り替えが難しいと感じていましたが最近少しずつできるようになってきたかと思います。もっと広島のことを知ろうと思い、昨年はカープの試合観戦に行きました。

⑬ 当院では年次有給休暇に加えて、特別休暇としてリフレッシュ休暇を一年度に3日まで取得することができます。そのような長期の休暇はどのように過ごしましたか?

中村:今年はコロナのこともあり外出は控えました。ただ、家族へのプレゼントを選んだりして社会人としての喜びを感じることが出来ました。

山田:緊急事態制限の合間を縫って、宮島をはじめとした広島県内の観光地を回って、広島を満喫して過ごしました。また、実家に帰省し、地元の友人たちと旧交を温めることもできました。

⑭ 同期とのかかわりについて教えてください。

二井屋田:私たちは同期が9名と多く、よく話をします。みんなで悩みや喜びを共有できるので嬉しいです。

三好:分からないことを共有したり、効率的に業務をする方法を教えてもらったり、とても頼りにしています。

天野:同期は本当に大切な存在です。たくさんの同期のおかげで毎日にぎやかで楽しいですし、いつも話を聞いてくれて助かっています。⑮ 最後に1年間働いた感想を自由に記載してください。

吉岡:たくさんのことを教えてもらい、たくさん助けていただきました。これからは私も後輩を指導する立場になりますが、頼りになる先輩になれるように頑張りたいです。

斎藤:はじめは覚えることが多くひたすらに「作業」をこなすだけでしたが、1年すると慣れてきて「考える」ことができるようになってきました。後輩にも「考えて」業務を行う大切さを伝えていきたいと思います。

谷下:この1年間で部署移動や業務マニュアルの更新などが多くあり、常に変化がある職場だと感じています。変化に取り残されないように付いていくのはもちろんですが、現状に満足せずに自分からも新しい動きを出していきたいと感じています。