新人スタッフインタビュー(2020)

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広島大学病院薬剤部(以下,当部)では,2019年度に7名の新人を迎えました。就職して1年が経過した彼らにインタビューしてみました。

当部を選択した理由

先輩薬剤師(以下先輩):広島大学病院(以下,当院)は,病床数746床で,当部には薬剤師が約70名所属しています。皆さんが当部を就職先に選んだ理由を教えてください。

岡田:広島県内で病床数が多く診療科も多いことから,様々な症例に携わることができると考え,自身の知識の習得の幅が広がると思って選びました。

中野:私は,英会話が好きで,国際交流の機会のある職場がよかったというのもあります。職員が40日程度米国に出張研修出来たり,テネシー大学やマーサー大学からの交換留学生の来訪がありますよね。

國澤:当院で実務実習をして,尊敬できる薬剤師の先生と一緒に仕事をしたいと思ったからです。

寺谷:病棟での服薬支援などの新しい薬剤師の業務に先駆けて取り組んでいると感じたためです。また,大学病院であり,研究できる環境が整っていると考えていたからです。

先輩:そうですね。当部は薬剤師の人数が多く,様々な分野に挑戦できるのが特徴だと思います。入職してみて先輩薬剤師の印象はどうですか。

岡田:先輩方はONとOFFの切り替えをしっかりされていて,業務中はしっかりと指導してくださり,業務外では一緒にご飯に行かせてもらうなど親しみやすい雰囲気だと感じています。

猪股:困った時にはすぐに助けてくださいますし,とても丁寧に指導してくださいます。

嶋村:分からないことや知らないことを聞くと,皆さん熱心に,聞いたこと以上の内容を教えてくださる印象があります。また,持っている知識量が豊富で,基本的なことから専門的なことまで何でも答えてくださるため,私も少しでも近付けるように努力したいと思える存在です。

先輩:頼れる先輩がたくさんいて,安心ですね。

業務

先輩:院内には様々な医療チームがありますが,現在興味がある分野・チームはありますか?

中野:緩和ケアチームです。患者さんが理想的な終活ができるようにサポートすることももちろん,早い段階から介入を行って苦痛を取り除く手助けができる緩和ケアに携わってみたいです。

猪股:栄養サポートチーム(NST)に興味があります。どのような疾患の患者さんに対しても,適切な栄養管理を支えていくことは重要だと思うからです。

嶋村:業務の中でもがん関連の薬剤や症例に触れる機会が多いため,がんの分野に興味があります。また,新薬や新たな薬物治療の開発にも興味があるため,治験の分野にも携われればと思っています。

先輩:2020年4月から,当院では緩和ケアセンターが設立されます。今後は心不全患者さんなど,がん患者さん以外にもサポートが広がるので,やりがいのある分野だと思います。
NSTに関しても,薬剤師がチームの必須メンバーであり,不可欠な存在といえますね。

先輩:また,医療チームで活躍する先輩の多くが認定や専門薬剤師の資格を取得されていますよね。皆さんは取得したいと考えている資格はありますか?

岡本:産婦人科領域,小児科領域の資格を取得したいと考えています。

寺谷:外来化学療法室に勤務しているため,がん関連の資格には,興味が湧いてきました。研究にも取り組んでいきたいと思っています。

國澤:将来的には救命認定薬剤師取得し,ICU・救命で薬剤師として仕事したいという思いがあります。

先輩:当部には専門性をもったスペシャリストも多く存在し,院内のチームでは多職種と連携して,活躍しています。また,社会人大学院生もいて,業務と研究を両立している先輩もたくさんいます。みなさんは学会発表や大学院への進学等について考えていますか?

國澤:学会発表に関しては2年目,3年目の先輩方も積極的に発表されているので刺激を受けています。進学についても,博士号を取得している先生方もおられるので興味はあります。

岡本:入職してから様々な学会に参加し,臨床的疑問を深く追求することの大切さを実感しました。私も学会発表を行いたいと思うようになりました。

先輩:そうですね。業務の中で興味を惹かれることや疑問に思うことがあれば,先輩方もサポートしてくれるので,どんどん研究のテーマにしていきましょう。

教育

先輩:当部では新人教育として,調製剤室に所属したうえで,病棟・DI・治験・薬効解析(TDM)の部署をローテーションしていますよね。1年間回ってみてどうでしたか?

岡田:普段かかわりの少ない業務に初年度から携われるので自分の興味の幅が広がること,また薬剤部としての全体のつながりを意識できるようになるのでローテーションが出来てよかったと思いました。

嶋村:薬剤師として知っておくべき薬剤の使い方や注意点,基本的な手技・技能が学べたと思います。また,ローテーションで他の部署に行くことで,薬剤師同士や薬剤師と他のスタッフ間でどのように連携して治療を進めているかも知ることができました。

先輩:各部署のローテーションに加えて,1年目職員に向けた勉強会も開催していましたが,1年間受けてみてどうですか?

嶋村:臨床に即した薬の使い方を教えて頂けるので,教わった内容を日常業務で早い段階から活用できるようになると思います。また,輸液や栄養剤など,大学の授業では扱う機会が少ない分野について学ぶことができて,とても勉強になります。

國澤:実際の処方箋を見ながら気をつけなければいけない点を丁寧に教えていただきました。勉強会を通じて大学で身につけた知識を業務で活用できるようになりました。また,この勉強会が自分で勉強していくうえでの指標になりました。

先輩:日常業務を行っていくうえで,各部署のローテーションや勉強会はとても役立っているようですね。また,メンター・メンティー制度(教育ページ参照)はどうでしたか?

猪股:メンターの先生は,自分たちと年齢の近い若手の先輩職員ということもあり,気軽に相談しやすかったです。

岡田:1週間に1度の頻度で相談できるので,毎週ごとの気持ちの変化や悩みも気軽に話せて安心できました。自分は治験業務担当の先輩がメンターだったので他部署の業務など普段見ることの少ない業務についても聞くことができて,この制度があって本当によかったです。

寺谷:他部署に気軽に相談できる先輩がいるのは心強かったです。メンター制度のおかげで,メンター以外の先輩との会話も増えました。

先輩:とてもいい関係を築けているようですね。いろいろなサポートがありますが,夜勤業務や日勤業務には十分に準備してのぞめましたか?

寺谷:はい。日勤業務,夜勤業務を想定して,教育していただいていたので,準備できました。特に年齢が近い先輩が個別に,親身になって教えてくれました。

嶋村:日勤業務で必要な抗がん剤のミキシングやTDMの基本的な手技は,新人ローテーションの中で十分学ぶことができたように思います。夜勤業務については,同期の間で情報を共有したり,分からないことは事前に先輩に聞いたりしましたが,初めての日はやっぱり緊張しました。

岡本:業務に入る前,先輩薬剤師から説明を受けられたこと,日勤・夜勤業務用のマニュアルが整備されていることから,分からないことを事前に質問し,十分に準備して望めたと思います。

先輩:マニュアルが整備されているのは安心ですよね。みなさんは入職時からしっかりとサポートを受けてきているので,きちんと業務ができていたと聞いていますよ。

休日

先輩:皆さんは,休日どのように過ごしていますか?

岡田:基本的に家で読書したりゲームしたりしています。他には同期とご飯食べに行くなど休日にはしっかりリフレッシュしています。

嶋村:家族と買い物に出かけることが多いです。シーズン中は野球を見て過ごすことも多く,タイミングが合えば他球団の球場にも足を運んでいます。

先輩:休む時はしっかり休むことも大切ですね。土日含め5連休となるリフレッシュ休暇はどのように活用しましたか?

岡本:立山黒部アルペンルートを訪れ,自然に癒されてきました。10月に行ったため,辺りが紅葉しており,とても綺麗でした。

寺谷:リフレッシュ休暇を使って,東京にいる学生時代の友人のところへ遊びに行きました。

 

 

先輩:「リフレッシュ休暇」の名の通りしっかり気分転換できたみたいですね。まとまった休みを利用して海外旅行に行く先輩も多いです。みなさんも来年は早めに計画を立ててみたらいいかもしれませんね。

まとめ

先輩:それでは,就職前と就職後で薬剤師の仕事に対する印象の変化を教えてください。

岡本:調剤室業務において,ただ処方せん通りに調剤をするのではなく,必要に応じてカルテを確認して薬剤の適正使用に努め,積極的に疑義照会をしていることが,入職後の印象の変化でした。

猪股:病院で働くうえで,他職種連携が大事というイメージが強かったですが,実際に働いてみると,それだけではなく,薬剤部内での様々な部署との連携,つまり同職種者同士での連携も大事なのだなと改めて実感しました。

先輩:実際に働いてみることで,想像していたものと大きく印象が変わるものですよね。それでは,最後に1年間働いた感想を教えてください。

中野:とても充実していました。たくさん教えていただいたなと思います。職員数が多く,色々な方と知り合えて楽しかったです。来年は教えていただいたことを,私も後輩に伝えていきたいです。

國澤:最初はただひたすら業務をこなしていましたが,少しずつ,薬剤師としての視点から処方の妥当性や,忙しい中での業務の効率化などを考えながら仕事をしていくことに楽しさを覚えるようになりました。

寺谷:あっという間に1年間が過ぎました。正直,今年は余裕がありませんでしたが,同期や先輩に助けていただきました。来年度はいい意味で余裕をもって能動的に動きたいです。

岡田:まだまだ不慣れな部分はありますが病院薬剤師として働くことの基本に触れることができていると感じています。この1年での学びを活かしてまた成長していけるよう努力していきます。

先輩:慣れない新しい環境で,覚えることもたくさんあって大変だったと思います。
初めて会った時に比べて,みなさんしっかりした顔つきになってきましたね。
これからも頼りにしています,一緒に頑張っていきましょう!