手術室

<手術センター>

手術室に薬剤師が配置されている病院はまだわずかですが,広島大学病院は,全国でも最も早い時期から手術室に薬剤師が参画している病院の一つです。
手術センターには17の手術室があり,8,000件/年の外科手術が行われていますが,手術症例が急増する中,医療の質や安全性の向上,医療の高度化に伴う業務の増大への対応が求められています。

<チーム医療における薬剤師の役割>

特に周術期における患者管理は,医師,看護師,臨床工学技士などとの綿密かつ迅速な協働が求められるため,手術室薬剤師は,朝7:30開始の手術室カンファレンスから参画し,患者の安全な手術医療に薬学的貢献ができるように努めています。
たとえば,手術患者さんの注射薬調製をはじめ,術前,術中,術後に使用する医薬品の情報提供,消毒薬・感染予防に関する運用指導,副作用情報の収集・調査などをしています。麻薬・向精神薬・特定生物由来製品などの薬品管理も行います。

<周術期における業務展開>

手術に必要な麻薬,筋弛緩薬,循環作動薬,輸液等に関する知識に熟知するだけでなく,術前から術中,術後の過程において,術式や麻酔法を考慮して患者状態を評価するなど,周術期患者の医薬品の全ての使用場面について学ぶ機会が多く,大変勉強になります。