緩和ケア

緩和ケアチーム

「緩和ケア」とは、生命を脅かす疾患による問題に直面している患者とその家族に対して、痛み、身体的、精神的つらさを緩和する医療です。できるだけ自分らしい生活が送れるよう、患者の生命・生活の質を大切にしながらサポートしていきます。

広島大学病院の緩和ケアチームは、医師、看護師、薬剤師、栄養士、作業療法士等で構成されています。

その中で、薬剤師は、使用薬剤の薬物相互作用を確認したり、検査値、カルテ、看護記録などから患者の状態を確認し、主治医や他のチームメンバーと相談しながら、最適な薬剤・投与量を検討しています。カンファレンスや回診では、こうした視点から薬物療法に関する提案をしています。

その他、医師がオピオイドローテションや適正なレスキュー量を設定する際の目安として、オピオイド換算表を作成したり、他の医療従事者への薬学的情報の提供も行っています。

*医療用麻薬について*

緩和医療において頻用される鎮痛剤に医療用麻薬があります。「麻薬」という言葉から悪いイメージを持たれ、使用を拒まれる方は少なくありません。しかし、痛みのある人に適切に使用する限りは、中毒や依存症になる心配はありません。

薬剤師は、「麻薬」に抵抗感を持たれている方の不安を取り除けるよう説明を行ったり、副作用である、便秘、嘔気、眠気を軽減できるよう薬剤調整を提案していきます。

(※嘔気、眠気の症状は開始2週間程度で軽減してきます。)